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    2017春夏 東京コレクション
ノージェンダーxストリート。独自色を強めた東京スタイルとは?
東京発のファッショントレンドを世界に向けて発信する「Amazon Fashion Week Tokyo」が2016年10月17日〜23日、東京・渋谷ヒカリエをメイン会場に開催された。2017春夏シーズンはメルセデスベンツからアマゾンジャパンに冠スポンサーが変わり、装い新たに開催された。参加ブランドは約50。そのうち、初参加は「KOCHE(コーシェ)」「Umit Benan(ウミット・ベナン)」ら海外ブランドや、谷田浩と西本絵美が手掛ける「bedsidedrama(ベッドサイドドラマ)」、村松祐輔と関口愛弓による「MURRAL(ミューラル)」といった日本勢を含む10ブランド。また、ミュージシャンのYOSHIKIが2回目のコレクションを披露したほか、渋谷のファッションビルが一体となって開催するSHIBUYA FASHION WEEKで路上ファッションショーを披露するなど、見所満載のイベントとなった。

トレンドは東京ブランドが得意とするストリートスタイルを意識しつつ、日本の伝統文化を織り交ぜたり、性差の垣根を取り払ったジェンダーレスなアイテムが登場。全体的にリラックス感漂うゆったりシルエットで、スカートはボリューム感のあるマキシ丈、パンツはフルレングスのワイド。欧州コレクションに追随するかのように、メンズとウィメンズのモデルが入り混じってランウェイを歩く形式が増えているのも特徴だ。

注目ブランドは来期からパリコレ進出を発表した「beautiful people(ビューティフル・ピープル)」。東コレ最後のショーとなった今シーズンは、デザイナーの熊切秀典の名前にちなみ、テディーベア(熊)をシグニチャーアイテムに掲げた。コレクションテーマは“Do it Ourselves (自分たちでやってみよう)”。トレンチコートをスリーブレスにしたり、ボリューム感のあるフレアスカートを前後の長さを変えてアシンメトリーにデザインするなど、ベーシックアイテムに動きをつけたアイデアで勝負している。起毛素材で仕立てられたセットアップパンツやボアサンダルなど、テディーベアのアイデアはアクセサリーにとどまらず、スタイル全体に生かされている。

勝井北斗と八木奈央がデザインする「mintdesigns(ミントデザインズ)」は“SUBWAY”をテーマに、都会的なイメージを漂わせるストリートウェアを発表した。ニューヨークの地下鉄で見られるグラフィティ風プリントをあしらったワンピースや、布を編みこんでひも状にし、ウエストをたぐり寄せたチュニックとワイドパンツの組み合わせ、ギャザースカートとワイドパンツの重ね着など、どのスタイルもどこかジェンダーレスな雰囲気が漂う。アクセントとして用いられているひもの結び目や垂れ下がったデザインも要チェック。

beautiful people

mintdesigns