ファッション動画配信サービス「ファッションニュース・エクスプレスBB」
    2025-2026秋冬 パリ オートクチュールコレクション
新時代の幕開けを予感させるラグジュアリールックとは?
2025-2026秋冬シーズンのラストを彩るパリオートクチュールコレクションが2025年7月7日~10日の4日間にわたって開催さ れた。公式参加は27ブランド。「DIOR (ディオール)」「FENDI (フェンディ)」「VALENTINO (ヴァレンティノ)」「GAULTIER PARIS(ゴルチエ・パリ)」らパリモードを牽引する大御所ブランドが参加を見送る一方、会期前日にMichael Rider (マイケル・ライダー) 率いる新生「CELINE (セリーヌ)」が2026 春夏のデビューコレクションを披露するなど、オートクチュールの転換期を予感させるシーズンとなった。

デザイナーたちが提案したのは、大きく張り出したショルダーと、フェザーをたっぷりあしらったボリュームシルエット、彫刻のような曲線美を携えた、オートクチュールならではの絢爛さを携えたスタイル。構築的なシルエットで首元を飾るデザインも目立つ。ブランドのアイデンティティを大切にしながら、中世貴族を思い起こさせるディテールや、自然からインスピレーションを得た装飾も多く見られた。

最も注目したいのは、10 年間にわたって「BALENCIAGA (バレンシアガ)」のアーティスティック・ディレクターを勤めたDemna (デムナ) によるラストコレクション。ジョルジュ・サンク通りのクチュールサロンを舞台に、メゾンの歴史的なコードとオールドハリウッドのグラマラスな美学を融合させた。ブルジョアジーのドレスコードから着想を得て、エリザベス・テイラーが着用していたスリップドレスをオマージュしたルックや、創始者Cristóbal Balenciaga (クリストバル・バレンシアガ) のアーカイブから引用したハウンドトゥースのアンサンブル、ギュピュールレースのガウンなど、「バレンシアガ」のスピリットを体現するクリエーションが並んだ。

BALENCIAGA

CHANEL