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    2019春夏 パリコレクション
トレンドは異国情緒あふれるエキゾチック・ビューティー
2019春夏 パリコレクションが2018年9月24日〜10月2日の9日間にわたって開催された。ミラノ同様、パリでもショー開催をグローバルな視点で見据えるブランドの姿勢が浮き彫りになっている。今シーズン限定でパリに参戦した「GUCCI (グッチ)」、2015年にLVMHプライズ賞を受賞後、パリコレ初参加に踏み切った「MARQUES’ALMEIDA (マーケス・アルメイダ)」がいる一方で、「LANVIN (ランバン)」「LACOSTE (ラコステ)」「NINA RICCI(ニナ・リッチ)」「CARVEN (カルヴェン)」などショー開催を見送ったブランドも少なくない。

ストリート色の強いスタイルが提案された前シーズンから一転、2019春夏はチュールやシフォンを重ね、フリルやリボン、フェザーで飾ったフェミニンスタイルが台頭している。デザイナーたちが着目したのはアフリカや中東の異国文化を感じさせるエキゾチック・ビューティー。タイダイ、ペイズリー、草木柄など、リゾート感覚漂う柄を複数組み合わせ、フェミニンなドレスに落とし込む。スポーツの機能性は残しつつ、シャーリングやドローストリング、パステルカラーを採用することでモード感のあるスタイルに仕上げている。

トレンドアイテムはボウタイブラウス、シャーリングやドローストリング使いのシャツ、街着としての着用するスイムウェア、ドロップショルダーのデニムジャケット、リボンやプリーツでフェミニンに味付けしたフレアスカート、フィット感のあるロングタイトスカート、バミューダパンツなど。

今シーズンのパリで最も話題をさらったのはエディ・スリマンによる新生「CELINE(セリーヌ)」。Phoebe Philo(フィービー・ファイロ)の後任としてクリエイティブ・ディレクターに抜擢されたHedi Slimane(エディ・スリマン)はメンズとウィメンズ合わせて96体のルックを発表した。メンズウェアはすべてユニセックスという徹底ぶりだ。エディの真骨頂であるロックテイストは残しながら、フリルで飾ったミニドレスやクロコダイルモチーフを使ったワンピース、スパンコールやビーズをちりばめたチューブトップドレスなど、パリのクラブで踊る女の子たちのスタイルを提案。スタイルの端々からクチュールテイストの高級感が見え隠れする。

一方、「DRIS VAN NOTEN(ドリス・ヴァン・ノッテン)」はワークウェアにクラシカルな花柄やフリンジ、リボンをプラスし、ドレッシーなスタイルへと昇華させた。トップスは日常着のスウェット、ボトムスは総スパンコールのタイトスカート、あるいはアースカラーのミリタリーウェアに巨大なリボンがついたTシャツを組み合わせるなど、スポーツとエレガンスを融合させたスタイルが目を引く。カラーはオレンジやイエローといったビタミンカラーに鮮明な青を採用することで、過去でも未来でもない”今”を表現している。

DRIES VAN NOTEN

CELINE