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    2018-2019秋冬 パリコレクション
1980年代のパワーウーマンがよみがえる
2018-2019秋冬 パリコレクションが2018年2月26日〜3月6日の9日間にわたって開催された。100余りの参加ブランドのうち、パリの公式スケジュールで初のランウェイショーを披露した「beautiful people(ビューティフルピープル)」など日本人デザイナーが10ブランドを超え、パリファッション界における日本人の活躍を印象づけるシーズンとなった。

トレンドの要となるのはパワーショルダーに象徴される1980年代スタイル。ここ数シーズン続くストリートやスポーツへの傾倒はそのままに、スパンコールのギラギラとした輝きがまぶしいグラムロック、フリンジを多用したウエスタン、質感の異なる素材や柄をコラージュのように組み合わせたハイパーミックススタイルなど、ありとあらゆるスタイルが融合している。世界的に広まった女性運動の流れを汲んで、女性の力強さに焦点をあてたデザイナーも少なくない。

注目アイテムは大小さまざまなキルティング加工をほどこしたボリューミーなパッファージャケット、アシンメトリーにデザインされたポンチョ、オーバーサイズのファーコート、頭をすっぽり覆い隠すフーディ、袖にボリュームを持たせたトップス、異素材を重ねた左右非対称のラップスカート、ハイウエストなワイドパンツ、パンツの上に重ねたアコーディオンプリーツスカートなど。

201-27018秋冬よりパリに活動の場を移し、プレゼンテーション形式で新作を発表してきた「beautiful people(ビューティフル・ピープル)」(デザイナー:熊切秀典)が初のランウェイショーを開催した。トレンチコートやフロックコート、テーラードジャケット、ライダースジャケットといったメンズアイテムは、バイアスカットでウエストシェイプさせたりラッフルを飾ることでフェミニンなアイテムに生まれ変わる。抜き襟のようにネックラインを大きく広げたレイヤードな着こなしにも注目。

「DIOR(ディオール)」(デザイナー:Maris Grazia Chiuri(マリア・グラツィア・ キウリ))は1960年代にVOGUEのエディターとして活躍したDiana Vreeland(ダイアナ・ヴリーランド)に思いをはせ、彼女の残した言葉“youthquaake”をスタイルに落とし込んだ。あらゆる色と柄を縫い合わせたパッチワーク・ディテールはジャケットやワンピース、ブーツに至るまで、あらゆるアイテムで使われている。セットアップランジェリーがのぞくヒッピー風のシースルードレスは自由奔放な女性の生き方を象徴しているよう。

beautiful people

DIOR