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    2014-2015秋冬 ニューヨークコレクション
ビッグシルエット x レイヤード。プロポーションに変革の波
 先に行われたメンズコレクション同様、ウィメンズコレクションにおいてもボリュームシルエットが勢いを増している。フォックス、ミンク、フェザーなどバラエティ豊かなファーで仕立てられたコートは毛足を長く、ラペルを大きく取ることでビッグサイズを強調。メンズライクなチェスターコートはラグランスリーブやコクーンシルエットでボディラインを誇張させている。身体をすっぽり覆い隠すマントやポンチョもまた、2014-2015秋冬シーズンのビッグシルエットを形成する上で欠かせないアイテム。膝まで届く長さでシルエットを自在にコントロールする。
 「また、コート on コート、 コート on ブルゾン、パンツ on ボクサーショーツといった、これまで禁じ手と考えられていたようなレイヤードスタイルが登場しているのも今シーズンの特徴。極端に短いブルゾンの下からコートをのぞかせたり、スカートとボクサーショーツを重ねるなど、レイヤードの七変化がランウェイに強いインパクトを放っている。
 「マーク・ジェイコブス(MARC JACOBS)」はメイクアップのカラーパレットからインスピレーションを得て、グレイッシュトーンを重ねたレイヤードスタイルを提案した。テーマは“コスメティック”。2014春夏トレンドであるクロップドトップスの流れを受けたショート丈のファーブルゾンはグラデーションに染められ、ロングニットとラップスカート、シューズまで覆うタイツとともにコーディネートされている。濁りのあるグレイッシュカラーを重ねることで、レイヤードに変化を与えている。半透明のオーガンジーを重ねた細身のティアード・ロングドレスはステージにとけ込み、さらさらと流れ落ちる砂時計のよう。
 「スリーワン・フィリップ・リム(3.1 PHILLIP LIM)」は“ソレイユ(太陽)”をテーマに、太陽のごとく明るくはつらつとした女性像をスタイルになぞらえた。ファーとレザー、異なる質感の素材をパッチワーク状に接ぎ合わせたボリュームシルエットのコートや、スパンコールを全面にあしらったコクーンシルエットのジップアップコート、イエローからパープルまでのカラーブロッキングと大柄のフラワープリントを融合させたショート丈のブルゾン x ワイドパンツの組み合わせなど、メリハリのあるシルエットが秀逸だ。巨大なスクエアバックルのついた太ベルトでウエストをマークし、アクティブに仕上げている。

MARC JACOBS

3.1 PHILLIP LIM